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元女子医大の麻酔科医2人在宅起訴、プロポフォール事件

レポート 2021年1月26日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京女子医科大学病院に入院中の2歳10カ月の男児が2014年2月、術後に死亡した事件で、東京地検は1月26日、ICUで術後管理にあたった麻酔科医2人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。起訴されたのは、同病院の中央集中治療部の副運営部長だった准教授(61)、当時後期研修医だった医師(39)。 男児は頸部リンパ管腫で2014年2月17日に入院、翌18日の午前中に硬化療法を実施。術後管理の際、小児の鎮静には禁忌のプロポフォールを使用。急性循環不全などに陥り、2月21日の夜に死亡した。麻酔科医2人は、プロポフォールを長時間投与、副作用などが生じた際に業務上の注意義務を怠り、急性循環不全で死亡させたとされる。 遺族は、2014年5月に業務上過失致死罪に当たるとして被害届を提出。さらに2015年2月には麻酔科医ら5人を傷害致死罪で、刑事告訴していた。警視庁は2020年10月21日に、2人を含む計6人の麻酔科医を書類送検した(『女子医大のプロポフォール事件、麻酔科医6人を業過致死容疑で書類送検へ』を参照)。残る4人は不起訴処分とされた。手術を担当した耳鼻咽喉科医は書類送検されていない。 なお、本事件は...