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38歳で主任教授に就任、2つの柱で研究 - 坪倉正治・福島県立医大放射線健康管理学主任教授に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2021年3月12日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【坪倉正治・福島県立医大放射線健康管理学主任教授に聞く】 Vol.1◆原発事故の経験・記憶・教訓、風化を懸念 Vol.2◆38歳で主任教授に就任、2つの柱で研究 Vol.3◆原発事故の課題、コロナ禍でも共通 Vol.4◆「医師として必要とされる」が活動の原点 ――では大学では、どんな仕事をされているのですか。 福島県立医大には震災・原発関連で計10講座が新設されました。放射線健康管理学講座はその一つで、設置されたのは2011年10月です。初代教授は、長崎大学病院から赴任された大津留晶先生。私が2代目の教授で、2020年6月、38歳の時に就任しました。今は直接指導している大学院生が9人います。医学生対象の講義、被曝医療に関する人材育成、県民健康調査などの仕事のほか、環境省と原子力規制庁から研究費を得て、2つの軸で研究をしています。 環境省の研究課題名は「原発事故後10年間における地域住民の二次的健康影響の総括、および今後の医療・介護ニーズの推定に関する研究」です。2020年度から3カ年で進める予定です。2020年度は、介護・高齢化の問題、生活習慣病をはじめとする疾患調査、医療ニーズという...