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CRPを使いこなせ!

2023年8月30日  南山堂

第1章CRP――CRPを使いこなせ! 血液検査で、最もオーダーされる項目の一つがCRPである。臨床現場のみならず、学会発表などプレゼンテーションでも頻出の検査項目である。 反応性タンパク質(CRP)が感染症の診断や重症度の判定基準に用いられている場合は多いと思う。実際に子どもの発熱で、CRPが陰性ならウイルス感染だから大丈夫、CRPが陽性なら細菌感染だから溶連菌とアデノウイルスを検査する・抗菌薬を処方する、CRPがすごく高いから入院で経静脈的に抗菌薬を投与するなど、CRPを判断材料として診療が行われている場合も多いだろう。ではその根拠は? そこまで考えたことはあるだろうか。 体温や呼吸数などのバイタルサイン、病歴、身体診察の結果から、総合的に評価して判断するのが小児科医である。CRPはあくまでバイオマーカーの一つとして、検査オーダーした自分自身が責任をもってその結果を判断する必要がある。本章ではCRPについて考えてみよう。そもそもCRPとは何なのか? CRPを検査する理由は何か? 検査オーダーした時点で、CRPの値からその後のマネジメントは予測しているのか? これらの問いに答えられる...